借金の原因は買い物依存症？治し方を知り解決できた体験談【50代/80万円】

ウィンドウショッピングやオンラインショッピングを楽しんでいるうちに、気に入った商品を見つけ、どうしても購入せずにはいられない…こんな経験はありませんか？これは、買い物依存症の兆候かもしれません。買い物依存症を克服するためには、その原因や依存しやすいタイプを理解し、適切な対処法を学ぶことが大切です。

買い物依存症を持つ人の中には、自分の収入の範囲を超えてしまい、借金をしてでも商品を購入してしまう人もいます。依存症を克服する過程で、借金の問題も同時に取り組む必要があります。この記事では、買い物依存症を克服する方法だけでなく、借金の解決策についても詳しくご紹介します。

借金解決Q＆A「買い物依存症ぎみで借金がある」

参考：厚生労働省 依存症についてもっと知りたい方へ / 依存症対策

買い物依存症とは

買い物依存症とは、依存症の一つです。買い物依存症とは、ストレス発散のための買い物がエスカレートしていくことで、不用品だとしても「モノを買うこと」自体に依存し浪費してしまう、買い物がやめられないという依存症状のことです。

依存症には「モノに依存する物質依存」と「行動に依存するプロセス依存」の２パターンがあります。アルコールや薬物など物質に依存してしまうのが物質依存、ゲームやギャンブルなど行動に依存するのが「プロセス依存」。買い物依存症の場合は、プロセス依存に当てはまります。

この買い物依存症は「強迫性購買」や「偏執狂（単一狂）」とも呼ばれていますが、アメリカ精神医学会によるとエビデンス不足などにより精神疾患とは認められておらず、依存症には含まれていないようです。

買い物依存症は月いくらから？

毎月の買い物による支出が収入と同等レベル、もしくは収入以上の状態が続くと危険です。例えば、毎月の手取りが20万円だとすれば、買い物での支出が20万円付近やそれを超えてしまうと危険な状態と言えます。収入と収支のバランスが崩れている、もしくは崩れそうなギリギリ状態で買い物をしてしまう方は、買い物依存症の可能性があるかもしれません。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

買い物依存症になりやすい人の特徴

買い物依存症で困っている方は以下のような傾向にあてはまると考えられています。

男性より女性が多い傾向がある

女性には買い物好きな方が多く、男性より買い物依存症になりやすい傾向があるようです。
また、女性の場合は、妊娠・出産、ホルモンバランスによるストレスをはじめとし、「就労女性のメンタルヘルスに及ぼす職業ストレスに関する調査研究」によると、男性より女性の方が仕事でストレスを感じやすいという結果が出ているようです。
また、厚生労働省によると、ストレスによって男性は食事が減る割合が多く、女性は過食する傾向にあるそうです。
こういった側面からも、男性より女性の方が買い物依存症になりやすいということがわかります。

自己肯定感が低い

自己肯定感が低い方や承認欲求が強い方は、依存症になる可能性が高いとされているようです。自己肯定感が低い方は、どこか心の奥で満たされない思いがあり、何かに依存する傾向にあります。
幼少期や家族関係でトラウマを抱えると、うつ病や摂食障害や不安障害になりやすいことも分かっています。

真面目な性格

真面目な性格の方は、うつや依存症になりやすい傾向があるようです。人の頼みは断れず、自分に妥協しない、誰かに甘えられないなどといった真面目な方々は、仕事やプライベートでもストレスを感じる場面が多いのだと考えられます。こういったストレスを発散するための手段として、ギャンブルや買い物に依存してしまうケースがあります。

買い物依存症の原因

買い物依存症になりやすい性格や特性を持つすべての人が、実際に買い物依存症になるわけではありません。
しかし、元々の性格に加えて以下のような要因や社会的・精神的な背景が重なると、買い物依存症に陥りやすくなります。

ストレスが多い社会環境

ストレスが多い現代社会は、買い物依存症を含む依存症増加の原因だとも言われています。
情報が簡単に手に入る現代は、消費者や顧客の要求が高まり、従業員への会社からの要求も厳しくなる傾向にあります。真面目に働いてもその見返りが十分でない場合、ストレスが溜まる。ストレスが溜まりやすく、適切に発散できない人は、買い物などの依存的行動に走りやすくなります。

心の悩みと消費行動

心に抱えた悩みを持つ人ほど、消費行動に表れやすい傾向があります。特に、自己愛型の社会では、自己を大切にする傾向が強く、心の悩みが買い物依存症として現れることがあります。

ストレス解消手段の偏り

ストレス解消のために買い物以外の方法を持たない人は、買い物依存症になりやすいです。特に、悩みを他人に話せず自分一人で解決しようとする人は、物や行動にストレスのはけ口を求めがちです。これが買い物であれば、買い物依存症になる可能性があります。

脳機能の失調

依存症には、脳機能の失調が一因として挙げられます。例えば、ギャンブル依存症の研究では、脳の前頭葉の一部に機能障害があることが分かっています。これにより、短期的な快感に弱くなり、買い物による一時的な満足感が忘れられず、次第に依存状態に陥ることがあります。

キャッシュレスの進展

現金のみが支払い手段だった時代から、今ではキャッシュレス決済が急速に普及しています。多くの人がクレジットカードを持ち、スマートフォン決済、電子マネー、QRコード決済などを利用して買い物をする時代になりました。

しかし、キャッシュレス決済を使用すると、現金を払う時よりもお金を使っている感覚が薄れがちです。買い物をしても手元の現金が減らないため、買い物の際の意識が鈍り、気軽に使い過ぎてしまう人が増えています。

インターネットの発展

インターネットの発展も買い物依存症の増加に一役買っています。パソコンやスマートフォンを使ったオンラインショッピングは、近年著しく成長し、今では日常的な買い物手段となりました。自宅から世界中の商品にアクセスでき、簡単な操作で購入できるのです。

インターネットでは、見たい商品や流行のファッションがすぐに検索でき、直ぐに購入できます。また、ネット上には消費者の購買意欲を刺激する広告が溢れており、キャッシュレス決済と合わせて、買い物の敷居を低くしています。

買い物依存症チェックリスト

「自分や家族が買い物依存症ではないか」と疑問に思った際に確認するための基準を以下に紹介します。
以下の10の質問に対して、当てはまるものがいくつあるかを数えてみてください。

・毎日何かしらの買い物をする。
・買い物を止めることができない。
・家計に負担をかけていると分かっていても買い物を止められない。
・他人が持っているものを強く欲しくなる。
・値段が安いときに良いものを買うことで喜びを感じる。
・買い物をした後に後悔することが多い。
・不安や空虚感を解消するために買い物をしてしまう。
・他人の評価を気にして買い物をしてしまう。
・買い物をすることに罪悪感や恥ずかしさを感じる。
・不要なものが部屋にたまり管理できていない。

これらのうち、7項目以上当てはまる場合、買い物依存症の可能性が高いです。3～6項目当てはまる場合、買い物依存症の予備軍と言えるでしょう。何かのきっかけで依存症に陥る可能性があります。

一方で、当てはまるものがない、または2項目以下の場合、現時点で買い物依存症の可能性は低いと考えられます。計画的に買い物をしているため特に問題はないかと考えられますが、現在このページをご覧になっているということは買い物依存症についての心配意識があるということですので、引き続き注意しつつ買い物を楽しみましょう。

また、このチェックリストは簡易的なものですので詳細な診断については、専門クリニックなどへ相談することをおすすめします。

買い物依存症と借金の関係

パチンコ依存症、アルコール依存症などと並び、買い物依存症という依存症に苦しむ方々がいます。買い物依存症の日本全体の人数は不明のようですが、その大半が多重債務者だと考えられています。英語では「CBD」(Compulsive Buying Disorder）と呼ばれ、アメリカ合衆国の全人口のうち、約6％が買い物依存症であるというデータもあります。

買い物依存症で借金した方々の体験談や口コミを調査。

あけるさいむでは、買い物依存症が原因の借金についてどんな口コミや体験談があるのかをX(旧twitter)で調査しました。
買い物依存症の借金返済に奮闘する当事者の方々の体験談に加えて、家族や知人の買い物依存症による借金に悩む方々の体験談が見つかりました。買い物依存症に苦しむ方々は多く、そのほとんどの方々が借金返済に悩んでいるようでした。

家族や知人が買い物依存症で借金

買い物依存症の借金返済に奮闘している

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買い物依存症の治し方や克服方法

買い物依存症を克服する方法の一例として、以下をご紹介します。
家族や自分に買い物依存症の疑いがある場合は、以下の方法を意識的に取り入れてみると良いでしょう。
以下の方法で買い物依存症の症状が改善する場合もあるかもしれませんが、根本的な治し方が知りたい方は、一度専門家やクリニックへ相談に行くとさらに安心でしょう。

依存症であることを認識する

最初に、現在の自分が買い物依存症であることを理解しましょう。しかし、これは自分を責めることではありません。依存症は病気であり、本人に問題があるわけではないと認識することが重要です。自分自身を責めてしまうと、依存症の状態は悪化する恐れがあります。自分の責任を免除することで、依存症の克服が容易になります。

心の問題に向き合う

次に、買い物に走る理由や心の問題に目を向ける必要があります。なぜ買い物を止められないのか、買い物したいと感じる瞬間の気持ちについて深く考えてみましょう。愛着問題やトラウマが背景にある場合は、専門のカウンセリングや心療内科の受診を検討しましょう。心の問題を解決することで、買い物の動機や気持ちが明らかになり、依存症の症状を和らげることができます。

買い物リストの作成

買い物をする前にリストを作成することで、無駄遣いを防ぐことができます。このシンプルな方法が、買い物依存症への有効な対策です。リストを作成する際には、必要なものと欲しいものを区別してください。必要なものは買っても構いませんが、欲しいものについては、「なぜ欲しいのか」「本当に今必要なのか」を自問自答しましょう。このプロセスを経ることで、本当に必要なものかどうかを見極めることができます。

吟味して購入する

実際に愛着を感じるものだけを慎重に選んで購入することも、買い物依存症を克服するのに役立ちます。流行に左右されず、長く愛用できるものを選ぶことで、短期間での消費を避け、より充実した買い物ができます。

すぐに購入しない

欲しいものを見つけたとしても、すぐに購入しないことが、買い物依存症を克服する鍵です。買い物依存は、抑えがたい衝動によって引き起こされます。買いたいと思ったら最初の24時間は我慢し、その間にそのものが本当に価値のあるものか、必要かどうかを考えましょう。

買い物への制限を設ける

衝動的な買い物を防ぐためには、物理的な制限を設けることも有効です。例えば、クレジットカードを使っての買い物を控える、外出時にはカードを持ち歩かない、ネットショッピングの利用を控えるなどがあります。これにより、衝動的な買い物への誘惑を減らすことができます。

専門家への相談

依存症を疑う場合は、専門家や専門機関へ相談することが重要です。心療内科や精神科でのカウンセリングは、依存症の克服を支援します。また、保健所や精神保健福祉センターでも相談に応じており、どの医療機関を選ぶべきかのアドバイスも受けられます。

自助グループの活用

買い物依存症に特化した自助グループに参加することで、同じ悩みを持つ人々との交流を通じて依存症を克服する支援が得られます。依存症対策全国センターでは自助グループのリストを紹介しています。そのほかにもDA JAPANなどの団体は、全国でミーティングを開催しており、経験や悩みを共有することができます。女性専用のグループもあるなど、自分とより身近な話を聞くことができるでしょう。

買い物依存症を放置するリスク、どんな末路が待っている？

買い物依存症の症状がありながらも、改善策を実施しないまま買い物を続けた場合、どのようなリスクがあるのかを以下で紹介していきます。

買い物による借金の増加

買い物依存症に陥ると、経済的な限度を超えてしまい、クレジットカードやキャッシングで借金が増える傾向にあります。買い物を止められないと、返済が滞りやすくなります。特にリボ払いなどの借金は、長期間返済が終わらない「リボ地獄」に陥ることもあります。気づいた時には借金が膨れ上がり、自力での返済が難しくなることもあります。

部屋が買ったモノで散らかる

買い物依存症が進むと、部屋が購入した商品で溢れかえることがあります。依存症の人は「何かを買う」という行為自体に依存しており、多くの場合、買ったものは必要ないものです。結果として、部屋が不要なものでいっぱいになります。

依存症であることの否定

依存症の典型的な特徴は、自身が依存症であることを否定する傾向があります。自尊心が傷つくことを恐れて、依存症であることを認めることが難しくなります。依存症の克服には、病気であることを認めることが重要なステップです。

他の依存症や精神疾患の可能性

買い物依存症は、他の依存症や精神疾患を併発することがあります。心の問題が根底にあるため、他の依存の対象に移行する「クロスアディクション」や、うつ病などの精神疾患を発症するリスクがあります。これらの問題の治療は依存症の克服に不可欠です。

家族や友人との関係悪化

買い物依存症は、家族や友人との関係にも影響を及ぼす可能性があります。依存症により経済状態が悪化すると、最悪の場合、婚姻関係にも破綻が生じることがあります。

仕事を失うリスク

借金の返済が滞り、職場に影響が及ぶこともあります。督促の電話が職場にかかってくることや、給与の差し押さえが行われる可能性があり、結果的に職を失うこともあり得ます。買い物依存症を放置すると、仕事だけでなく生活全体が崩壊するリスクがあることを理解することが重要です。

買い物依存症の私の借金体験談。ロエベやヴィトンのブランド品を月一購入！【50代/80万円任意整理】

ブランドもののバッグや財布が欲しいけど、手持ちのお金がない…

そんなとき、ふと頭に思い浮かぶのが、クレジットカードの存在ではないでしょうか？

今回はブランド品購入のために消費者金融から借金をしてしまった林原さんの体験談です。

柏木　裕一
借金減額スペシャリスト

あけるさいむでは借金問題でお困りの方に、借金減額に関する難しい手続き・解決方法を体験談を交えながら、わかりやすく紹介します。OFO Inc.,債務整理アドバイザー／ファイナンシャル・プランニング技能士資格保有

体験談

里美さん（仮称）
借入（減額）体験満足度： (3.5)

【年齢】50代
【性別】女性
【職業】会社員
【借入件数】3件
【毎月の返済額】4万円
【借金総額】80万円
【解決方法】任意整理
【減額できた借金額】24万円

借金理由は？「買い物依存症を疑うほどに浪費しまくり」

借金を利用した林原さん。なぜ借金を利用してしまったのでしょうか。

買い物依存症の借金返済について

消費者金融は、借入をするまでのスピードが速く便利な借入方法です。

しかし、利息が15%～と高利息の借入でもあります。自分が返済できない額まで借りてしまうと借金額は雪だるま式に増えていきます。

買い物依存症の借金を任意整理したその後

任意整理手続きを終えて返済の目処がたった林原さんですが、借金を利用した後に不便なことや、気になっていることなどあるのでしょうか。

体験談が解決への道しるべとなります

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買い物依存症が原因の借金問題を解決するには？

買い物依存症によって発生した借金問題を解決するためには、法律の専門知識を持つ弁護士へ相談するのが良いでしょう。弁護士に依頼することで、しつこい貸金業者からの連絡を速やかに止めることが可能になるだけでなく、月々の返済の負担が軽くなる可能性が高いです。

弁護士は、相談者にとって最適な借金解決策を提案してくれます。債務整理の方法には大きく分けて3つのタイプがあり、それぞれ適した状況や条件が異なります。弁護士は、相談者の財政状況や借金の状態、その他の要望に基づいて、適切な債務整理の方法を提案してくれます。

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産の3つの方法があります。これらは法律に基づいた借金解決の手段です。

• 任意整理:
  任意整理は、債権者との交渉を通じて、利息や遅延損害金の減免を目指す手続きです。返済額や期間の調整を行い、返済可能な範囲での完済を目指します。この方法は、他の債務整理手段と比較して手間や費用が少なく、プライバシーの面でも安心です。
• 個人再生:
  個人再生は、裁判所に返済計画を提出し、承認されることで借金総額を大幅に減額できる手続きです。減額された借金は3～5年の間に返済します。持ち家を保持しつつ借金を減額できる点が特徴ですが、全ての債権者を対象とするため、保証人がいる借金は保証人に返済義務が移る可能性があります。
• 自己破産:
  自己破産は、返済不可能な借金を帳消しにする手続きです。手続き後は借金がゼロになり、新たな生活をスタートできますが、免責不許可事由がある場合、免責が認められないこともあります。浪費が原因の借金の場合、裁判所の判断によっては裁量免責を受けられる場合もあります。

まとめ

買い物依存症は、脳の働きに関する問題から生じる一種の依存症です。この状態では、ストレスの解消や自己満足のために反復して買い物を行い、短期間の満足感や興奮を得ることから離れられなくなります。その結果、実際には必要ない物に対しても、借金を重ねてでも購入してしまいます。

買い物依存症から脱却するためには、まず依存症であることを認識し、根底にある心理的な問題に立ち向かうことが重要です。即座に購入するのではなく、購入欲を抑える、事前に買い物リストを作成する、購入に自ら制限を加えるなどの戦略が効果的です。また、必要に応じて精神科や自助グループへの参加も考慮し、専門家の支援を受けることが勧められます。

買い物依存に伴う借金問題に対処するには、法律の専門家、すなわち弁護士への相談が最適です。債務整理を含む様々な借金解決策の中から、個々の状況に最も合った方法を提案してもらえるでしょう。買い物依存症の治療と借金問題の解決には、両方に取り組むことが不可欠です。早期に対処して、平穏な日々を取り戻しましょう。

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柏木　裕一
借金減額スペシャリスト

あけるさいむでは借金問題でお困りの方に、借金減額に関する難しい手続き・解決方法を体験談を交えながら、わかりやすく紹介します。OFO Inc.,債務整理アドバイザー／ファイナンシャル・プランニング技能士資格保有