個人再生のメリット・デメリットは何?任意整理との違いは? 

個人再生ってどんな手続き?

個人再生とは、民事再生法という法律に基づいて、裁判所に返済不能を申し立てる手続きです。返済総額を約5分の1~10分の1まで減額し、3~5年で返済します。

個人再生は任意整理よりも借金を大きく減らすことができるので、任意整理で対処が難しい場合に検討するべき手続きになります。

個人再生も任意整理と同様に減額後の残債は返済する必要があります。

つまり、月々の支払負担額の軽減をして自分の力で借金問題を解決していく方法です。

任意整理とは違い裁判所を通す手続きのため、任意整理よりも手続きが複雑でデメリットも多いです。

しかし、その分減額幅は大きく、任意整理手続きでの生活再建が望めない場合に専門家から勧められる手続きです。

債務整理の手続きの中では一番利用者が少ない債務整理手続きです。

以下は司法統計データから引用した令和元年度の債務整理利用者数です。

債務整理の利用者人数(令和元年)
任意整理 不明(推定200万人以上)
個人再生 12,764人
自己破産 73,095人

任意整理は、裁判所を通さない手続きなので、司法統計のような正確な数値は存在しません。

しかし、年間約200万人が利用していると言われています。

個人再生のメリット・デメリット

個人再生の最大のメリットは返済総額を約5分の1~10分の1まで減額できることです。

その上、手続き後も返済した分借金が減っていくので借金生活からの早期脱出が図れます。

まずは、メリットとデメリットを比較してみましょう。

個人再生のメリット
  1. 借金の元本を約5分の1~10分の1まで減額できる
  2. 家を残すことができる
  3. ローンの返済が終わっていれば車も残すことができる
  4. 借金の理由が問われない
  5. 資格や職業の制限がない

個人再生のデメリット
  1. 手続き後に残債の返済を継続する必要がある
  2. すべての債務が対象となる
  3. 官報に掲載される
  4. 手続きが複雑、時間がかかる
  5. ブラックリストに登録され、約5年間新しくクレジットカードを作成したり、ローンを組んだりできなくなる。

個人再生のメリット

借金の元本を約5分の1~10分の1まで減額できる

個人再生の手続きでは、借入総額に対して最低限返済しなければならない額があります。

最低弁済額と呼ばれ、返済総額を100万円以下に減額することはできません。また、個人再生で対応できるのは借入総額が5000万円未満の場合に限られます。

100万円以上5000万円未満であれば、借入条件によって約5分の1~10分の1まで減額できます。

以下が具体的な借入総額と最低弁済額の基準になります。

借入総額と最低弁済額の基準
借金総額 最低弁済額
100万円未満 全額
100万円以上500万円未満 100万円
500万円以上1500万円未満 借金総額の5分の1
1500万円以上3000万円未満 300万円
3000万円以上5000万円未満 借金総額の10分の1

表を見てもピンとこない方もいると思いますので、具体例で説明しますね。

借金総額と最低弁済額例

借入総額が1000万円ある場合、最低弁済額は5分の1である200万円まで減額されます。

この最低弁済額200万円を3年で返済する場合、月々約5万6千円の支払いとなります。

家を手元に残しておける

個人再生ではすべての借金が債務整理の対象となるため、ローンが残っているものは没収されてしまいます。

しかし、住宅ローンの場合は例外として「住宅ローン特則」を使うことで、ローンの返済を続けて住み続けることができます。

以下に住宅ローン特則の利用条件をまとめましたので持ち家の方は自分が当てはまるか、確認してみましょう。

  • 個人再生する本人が所有している
  • 対象の住宅に居住している
  • 店舗や事務所として利用している場合、居住スペースが2分の1以上である
  • 不動産に住宅ローン以外の抵当権がついていない

ローン返済が終了していれば車も手元に残せる

個人再生手続きでは、ローンの支払いが終わっている車は債務整理の対象に入りません。

しかし、車のローンが払い終わっておらず、所有者がローンを組んだ会社になっている場合、車はローン会社に引き払われてしまうので注意が必要です。

借金の理由が問われない

An image illustration of “Public Assistance Recipients & Gamble”.

自己破産では、借金の理由がギャンブルや過度な浪費である場合、借金の免責が認められません。

これを、免責不許可事由といいます。

しかし、個人再生は免責不許可事由の取り決めがないため、借金の理由を問われることなく、借金を大幅に減額することが可能です。

資格や職業の制限がない

個人再生は、資格や職業の制限がないのも特徴です。

一方、自己破産では、手続き中は以下の資格・職業に就くことはできません。

自己破産手続き中につくことができない職業例

  • 士業(弁護士、税理士、司法書士、弁理士、公認会計士、不動産鑑定士等)
  • 金融関連業(貸金業者、質屋を営む者、生命保険募集人等)
  • その他(警備員、旅行業務取扱管理者、建設業を営む者等)

個人再生のデメリット

手続き後に残債の返済を継続する必要がある

自己破産ではすべての借金の支払い義務が免除になります。個人再生では減額された借金の返済を続けていく必要があります。

また、借金の元本を大幅に減額できますが、100万円以下にすることはできません。そのため、個人再生の条件として、安定した収入が必要になります。

すべての借金が対象になる

個人再生では、手続きする借入先を選ぶことはできません。

そのため、保証人が付いている借金は、減額分が保証人に一括請求されることになります。

また、車やバイクなど住宅以外でローンが残っているものは、手放さなければならない場合もあります。

官報に掲載される

自己破産と同様に、個人再生をした人の名前や住所等は官報に掲載されます。

掲載されるのは、開始決定後、書面決議の決定後、認可決定後の3つのタイミングです。

官報とは国が発行する機関紙です。一般の人が官報を見る機会はほとんどありません。

そのため、官報によって家族や会社の人に個人再生をしたことを知られる可能性は低いです。

手続きが複雑、時間がかかる

個人再生は、債務整理の中でも最も手続きが複雑で、手間もかかると言われています。

裁判所に提出する書類も多く、手続きは約6ヶ月から12ヶ月程かかります。

裁判所に提出する再生計画案は、法的な要件を満たす必要があり、専門家でなければ作成する1のは難しいです。

そのため、個人再生には専門家への報酬を含めて約70万円以上の費用がかかりますが、ほとんどの人が専門家に相談しながら進めています。

ブラックリストに登録される。

個人再生をすると信用情報機関に事故情報が登録されます。

いわゆるブラックリストに登録された状態です。

事故情報が消去されるまでの期間中は新しくクレジットカードを作ったり、住宅ローンやキャッシングができません。

個人再生と任意整理や自己破産の違い

個人再生と他の債務整理手続きの違いを表にまとめましたのでご覧ください。

任意整理 個人再生 自己破産
借金の
減額度
★★☆☆☆
原則、利息のみ
★★★★☆
1/5程度まで減額
★★★★★
全額免除される
手続きの
難易度
★★☆☆☆
専門家に依頼すれば手続きはそれほど必要ない
★★★★☆
書類作成や裁判所への出廷などが必要
★★★★☆
書類作成や裁判所への出廷などが必要
デメリットの
多さ
★☆☆☆☆
ブラックリストに載る
★★★☆☆
ブラックリストに載る
官報に掲載される
債権者を選べない
(住宅以外の)ローン支払い中の財産は失う
★★★★☆
ブラックリストに載る
官報に掲載される
債権者を選べない
家や車などの財産を失う
職業や資格に制限がかかる
手続き期間 ★☆☆☆☆
約1~3ヶ月
★★★★☆
6~12ヶ月
★★★☆☆
3~6ヶ月
手続きにかかる費用 ★☆☆☆☆ ★★★★☆ ★★★☆☆
保証人への影響 ★☆☆☆☆
任意整理の対象から外した債務については影響なし
★★★★★
返済義務が移る
★★★★★
返済義務が移る
バレる危険性 ★☆☆☆☆
(債権者1人につき)
★★☆☆☆
基本バレない
★★☆☆☆
基本バレない

表から分かる通り、借金をした人の状況によって選ぶ手続きは変わってきます。

個人再生は自己破産と同じく「裁判所を通して」行う手続きなので、任意整理よりも大幅に返済総額を減額することができます。

一方で、個人再生ではデメリットが大きく、任意整理のように整理対象を選ぶことができません。

そのため、ローン支払い中のものなどは引き払われてしまいます。

個人再生をする条件って何があるの?

個人再生は、減額された返済額を返済する必要があるため、安定した収入があることが条件となります。

そのため、失業中や無職の人、アルバイトのなど人は、個人再生を利用できない場合もあります。

また、個人再生には小規模個人再生と給与所得者再生の2種類があり、それぞれに条件があります。

いかにまとめているので確認してみましょう。

個人再生の種類
小規模個人再生 給与所得者等再生
対象者 将来的にして収入がある人 会社員等で安定した収入があり、無収入になる可能性が低い人
最低弁済額 低め 高め
返済方法 3年~5年の分割払い 3年~5年の分割払い
債権者の同意 過半数の同意が必要 不要

小規模個人再生

個人事業主や会社員など、継続的な収入をこれからも得ることができる見込みがあり、借金が5000万円を上回っていない場合に可能な手続きです。

個人再生の手続きは基本的にこちらので続きを主軸に進められることが多いです。そのため、個人再生をした人の9割以上がこの小規模個人再生を利用しています。

小規模個人再生には以下の条件があります。

小規模個人再生の条件

  • 収入が安定している
  • 住宅ローンを除いた借金総額が5000万円以下である
  • 減額された借金を3~5年で返済できる見込みがある
  • 借入先の金融機関の過半数の同意を得る

個人再生後に返済する最低弁済額は、以下の2つのうち多いほうの金額となります。

  • 最低弁済基準額
  • 現在もっている財産の清算価値

給与所得者再生

サラリーマンのように安定した収入が見込め、なおかつ収入の変動が小さい人で、借金が5000万円を超えない場合に特別に認められる手続きです。

債権者の同意は不要なので大口の金融機関または金融機関の半数以上が債務整理に反対する場合に利用されます。

給与所得者等再生の条件

  • 「債権者の過半数の同意が得られる」以外の小規模個人再生の条件をすべて満たす
  • 給与変動の幅が年間20%以下である

個人再生後に支払う最低弁済額は、以下の3つのうち最も大きい金額となります。

  • 最低弁済基準額
  • 現在もっている財産の清算価値
  • 可処分所得の2年分

可処分所得とは、月収の金額から税金や最低限度の生活費を引いた額のことです。最低限度の生活費は、生活保護を基準とした金額から算出されます。

たとえば年収400万円で、税金などを除いた手取り額が300万円、最低限度の生活費が200万円の場合、2年分の可処分所得基準は(300万-200万)×2年で200万となります。

そのため、実際は可処分所得基準による金額が最も大きくなり、小規模個人再生よりも最低弁済額が高くなる場合が多いです。

個人再生に向いてるのはどんな人?

個人再生のメリットやデメリット、その他特徴についてお伝えしてきました。では、個人再生に向いている人はどのような人なのでしょうか。

個人再生に向いている人の特徴を以下にまとめましたので、確認してみましょう。

  • 住宅ローンがあり自宅を手放したくない
  • 自己破産したくない
  • 任意整理の減額幅では返済できない
  • ギャンブルもしくは浪費が借金原因
  • 100万円以上の多額の借金をしている
  • 特定の資格、職業に従事している

個人再生に向いている人は、任意整理の減額幅では返済することが難しい多額の借金を抱えてしまっているという人です。

自己破産と比べて、借金理由が重視されず資格制限も受けないため、デメリットを最小限に大きな減額幅を期待できます。

また、住宅ローン特則によって住宅ローンのみ返済が終わっていなくても手元に残すことができるので持ち家がある日や家族がいる人にはお勧めです。

個人再生手続きの流れ

STEP.1
弁護士・司法書士に依頼

個人再生手続きで最初にするのは専門家探しです。

弁護士にも専門分野があります。そのため個人再生をする際には、債務整理に強い専門家を選ぶ必要があります。

自分で選ぶのが不安という方は、法テラスで紹介してもらうのもいいでしょう。

STEP.2
初回相談、委任契約

インターネット等で専門家を探し、初回相談の予約をします。初回相談の場合無料で行ってくれる専門家がほとんどなので、安心して申し込みましょう。

安心して任せられる専門家が決まったら、委任契約を結びます。

委任契約の際、費用が必要となります。専門家によって金額は異なりますが裁判所費用約20万円と弁護士費用約50万円で約70万円が相場です。

また、委任契約を行うと借入先の金融機関に「受任通知」が発行され返済や督促がストップします。

STEP.3
利息の引直計算

借入先の金融機関から送られた取引履歴をもとに、利息制限法に基づいた引直計算を行い過払い金が発生していないか確認します。

引直計算によって過払い金が認められた場合は、借金の返済に充てられ、それでも余った場合手元に戻ってくる可能性もあります。

STEP.4
個人再生申立書類の準備

弁護士や司法書士は、個人再生の申立てに向け、依頼者の収支・家計、財産・資産についてさまざまな調査を行います。

この調査から「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」のどちらの手続きが適しているかを判断し、裁判所に提出する申立書などの書類を作成します。

行う調査は以下の二つです。

  • 収支・家計の調査
  • 個人再生後、再生計画にもとづいて依頼者が残債を返済できるかを調べます。依頼者は、収入証明や家計簿などを弁護士や認定司法書士に提出します。

  • 財産・資産の調査
  • 個人再生には、持っている財産価値の総額以上を返済しなければならない清算価値保障原則があります。
    そのため財産の価値が高ければ、そのぶん借金の支払額も上がりますす。
    依頼者は通帳や保険証券、車検証、不動産登記簿謄本などを弁護士や認定司法書士に提出し、調査を受けます。

STEP.5
個人再生を申立て・個人再生委員の選出
・履行テスト開始

住所地を管轄する地方裁判所に必要書類を提出し、個人再生の申立てをします。申立ての際には、手数料を収入印紙で納付し、郵便切手(郵券)を添付します。

受理後には、予納金として官報公告費も必要となります。

  • 個人再生委員の選出
  • 裁判所によっては、申立て当日〜1週間程度の間に「個人再生委員」が選定されます。
    個人再生委員は、財産や収入の状況をチェックしつつ、のちに申立人が作成する「再生計画案」についてアドバイスを行う役割を担います。

  • 履行テストの開始
  • 裁判所によっては、申立てからおよそ1週間後から、履行テストが始まります。
    履行テストは申立人の返済能力を確認するためのものです。

STEP.6
個人再生委員との面談/再生手続きの開始決定

個人再生委員の選出後およそ1週間以内に、申立人、代理人弁護士、個人再生委員の三者による面談が行われます。
面談では、申立書をもとに借金の内容や理由、返済の見込みなどについて質問されます。
個人再生委員は、この面談や履行テストの結果を参考に、個人再生手続きを開始すべきかどうかの意見書を裁判所に提出します。
個人再生委員からの意見書などに問題がなければ、裁判所が、申立てから約1ヶ月後に個人再生手続きを開始する決定を下します。

STEP.7
金融業者による債権届出/債権認否一覧表の提出

個人再生手続きが始まると、裁判所から各金融業者に、再生手続きの開始決定書と債権届出書が送付されます。

債権届出書は、借金額を調査・確定するためのものです。

各金融業者は、開始決定から約6週間後の期限までに債権届出書を裁判所に提出します。

次に申立人(代理人)は、債権届出書の金額を認めるかどうかを示す「債権認否一覧表」などを裁判所に提出します。

債権届出書の内容に対し、申立人(代理人)が書面によって異議を述べた場合、各金融業者は裁判所に「再生債権の評価の申立て」をすることが可能です。

こうして、債権者と債務者の双方が、お互いの主張する金額に異議を唱えた場合、最終的に裁判所が調査を行うことになります。

原則的には個人再生委員の手で調査が行われ、裁判所はその意見をもとに再生債権の評価を決定します。

STEP.8
裁判所に再生計画案を提出

申立人(代理人)は再生計画案を作成し、裁判所に提出します。
再生計画案の提出期限は申立てから約3〜4ヶ月後です。
提出期限までに提出しない場合は、理由を問わず再生手続きが廃止されます。
再生計画には、主に以下の内容を記載します。
再生計画案に記載する主な内容

  • 返済の開始時期
  • 返済総額
  • 返済方法
  • 返済期間
  • 住宅資金特別条項を利用するかどうか
STEP.9
【小規模個人再生のみ】書面による決議

小規模個人再生の場合、再生計画案が法律上の要件を満たしていれば、裁判所から各金融業者に再生計画書・議決書が送付され、書面決議が行われます。

このとき、金融業者の過半数または債権総額の2分の1を超える不同意があると、再生手続きが廃止になります。

個人再生委員は書面決議の結果をふまえて、再生計画の認可・不認可に対する意見書を裁判所に提出します。

なお、給与所得者再生の場合は、決議は行われず、意見聴取のみです。

STEP.10
裁判所が再生計画案の認可・不認可を決定

申立てから約5ヶ月後、再生計画案どおりに借金の一部が返済される見込みがあるかどうかを裁判所が判断し、再生計画認可(不認可)が決定します。

小規模個人再生の場合は、以下も認可の条件となります。

  • 金融業者の過半数以上の反対がない
  • 反対した金融業者の債権額の合計が債権総額の2分の1を超えていない
  • 認可の約2週間後には官報に掲載され、さらに2週間後に認可、不認可決定が確定します。

STEP.11
再生計画に沿った返済の開始

認可された再生計画のもと、申立人から債権者への返済がスタートします。

返済ペースは以下のいずれかです。

  • 毎月
  • 2ヶ月に1度
  • 3ヶ月に1度
  • 毎月払いの場合は再生計画認可決定が確定した翌月から返済が始まります。

    支払期間は原則3年(最長5年)です。

履行テストって何?

個人再生を申し立てた裁判所によっては履行テストが実施されます。

履行テストは、再生計画どおりの返済が可能かどうかを判断するために、約半年ほど支払いを行います。

テスト期間中に返済が滞った場合は、計画どおりの返済は難しいと判断され、個人再生を認めてもらうことができません。

履行テストの方法の例
支払先 個人再生委員が開設した口座
支払ペース 毎月
支払額 再生計画で支払う1ヶ月分
支払期間 原則6ヶ月間

履行テストで支払ったお金は、個人再生委員の報酬を差し引いた後、本人に返還されます。

個人再生にかかる期間はどのくらい?

裁判所によって異なりますが個人再生の申し立てから認可までにかかる期間はおよそ半年から1年です。

個人再生の申し立てをする裁判所によって変わってきます。個人再生委員が選出されない裁判所では、期間が若干短縮され、4〜5ヶ月程度になります。

大阪地裁などでは、申立てから再生計画案の認可決定まで100日程度で終了する裁判所もあります。

個人再生に必要な書類ってどのくらいある?

個人再生手続きでは、裁判所で入手できる申立書や、債権者一覧表や住民票の写し、財産目録などの添付書類の提出が義務づけられています。

必要書類を提出のタイミングごとに分けてまとめましたので確認してみましょう。

個人再生の必要書類の例
書類名 提出タイミング
申立書 申立時
陳述書 申立時
債権者一覧表 申立時
家計収支表(家計表) 申立時
財産目録 申立時
申立人を証明する添付書類
・戸籍謄本
・住民票 など
申立時
財産や家計を示す添付書類
・給与明細書
・源泉徴収票
・退職金見込額証明書
・所得課税証明書または確定申告書の控え
・通帳の写し
・年金通知書(年金を受給している場合)
・児童手当支給決定書(児童手当を受給している場合)
・固定資産評価証明書(不動産を所有している場合)
・賃貸借契約書、更新契約書、社宅証明書(社宅を含む賃貸住宅に住んでいる場合)
・車検証、登録事項証明書、自動車の査定書(自動車を所有している場合)
・保険証券、解約返戻金証明書(保険に加入している場合)
・時価評価額査定書(その他の財産がある場合) など
申立時
借金など債務を示す添付書類
・借用書
・返済予定一覧表
・明細書 など
申立時
住宅ローン特則の利用の際に必要な書類
・住宅資金貸付契約の書面のコピー
・住宅資金貸付契約における弁済の時期及び金額の書面
・登記事項証明書
申立時
財産状況等報告書 申立後
債権認否一覧表 申立後
異議書 申立後
再生計画案 申立後

書類を提出するタイミングは、大まかに申立て時と申立て後に分けられます。

申し立て時に必要な書類は依頼した専門家に教えてもらいながら作成できるので、作成方法など細かく聞きながら作成していきましょう。

個人再生や自己破産の場合は裁判所を介した手続きになるので、書類の数も多くなります。

個人再生にかかる費用ってどのくらい?

個人再生の費用は、弁護士に依頼するか司法書士に依頼するか、また家を残すか残さないかなどの条件によって変わってきます。

しかし、個人再生の手続きにかかる費用の多くは、裁判所に支払うものと弁護士などに支払うものをあわせて70万円程度が相場になります。

個人再生にかかる費用
裁判所費用 約20万円〜
弁護士費用 約50万円

裁判所費用の内訳

裁判所の手続き費用
申立て手数料 10,000円
予納郵券 2,000円程度
※裁判所・債権者数により異なる
官報公告費 1万3,000円程度
※裁判所により異なる
個人再生委員の報酬 15万〜25万円程度
※裁判所により異なる

個人再生委員への報酬は、裁判所に支払う費用の中で一番高額で15万〜25万円が相場です。現金での一括納付が必要となります。

代理人の弁護士をつけた場合、個人再生委員の報酬を15万円程度まで減額できる場合があります。

そのため、専門家に個人再生の相談をした場合は確認しておくと良いでしょう。

専門家の費用相場、弁護士と司法書士の違い

個人再生を弁護士に依頼するのと認定司法書士に依頼するのでは、どのように費用が異なるのでしょうか。

以下の表に費用相場をまとめました。

個人再生にかかる弁護士と司法書士費用
弁護士 30万~50万円程度
司法書士 20万~30万円程度

弁護士よりも司法書士のほうが安い費用で請け負ってくれる傾向があり、約10万~20万円の差があります。

ただし、弁護士と司法書士では業務内容が異なり、持ち家を残すかどうかによっても費用は変わってきます。

司法書士の場合は、申立書類や再生計画案の作成や手続きのアドバイスがメインとなり、金融機関との交渉や裁判所に同行してもらうことはできません

一方で弁護士の場合は、書類作成や金融機関との交渉だけでなく、裁判所に同席して裁判官とやり取りしてもらうことも可能です。

弁護士は法的権限を持つため、費用は高くつきますが、司法書士よりも多くのサポートを期待できます。

家を残す場合、費用が増える

持っている家を残す場合、「住宅ローン特則」という制度を利用することになります。この制度を利用すると、必要な手続きが増えるため、専門家費用が増えます。

住宅ローン特則とは、個人再生手続きをするときに、住宅ローンを整理対象から外した状態で借金の減額ができるようにするものです。

その結果、家を手放さずに借金減額の手続きをすることができます。

しかし、弁護士、司法書士ともに約5万~10万円の費用増額となります。

個人再生の後の生活って不便?

では、個人再生は手続き後の生活にどのような影響があるのでしょうか。

減額された借金の返済

個人再生手続き後は返済計画通りに減額された後の元本を返済していくことになります。

返済の仕方としては

  • 自分で借入先に振り込む
  • 弁護士・司法書士を通して借入先に送金してもらう

という二つから選ぶことになります。

弁護士や司法書士を通して送金すると、約1,000円の送金手数料がかかります。

個人再生後に金融機関とやり取りするのは気がひけると思います。弁護士に送金して貰えば何件も振り込み作業を行う手間も精神的負担もないのでぜひ利用しましょう。

日常生活への影響

個人再生だけでなく、どの債務整理手続きをしたとしてもブラックリストに登録されます。

個人再生の場合は約5~10年間で解除されます。ブラックリスト期間中は、以下のことができなくなります。

  • クレジットカードや住宅ローンが利用できなくなる
  • カードローンやキャッシングが利用できない
  • 携帯電話やスマホ購入する際、分割払いができない

ブラックリストは5~10年で解除されます。なので、手続き後一生クレジットカードが使えなくなるということはありません。

クレジットカードやローン、キャッシングが利用できないのは不便だと思います。

しかし、現金や収入の範囲で生活する習慣を身につけるチャンスなので有効活用していきましょう。

ブラック期間中クレジットカード使えないと不安・・・

ネットショッピングや各種支払いなど、クレジットカードが使えないと不便だし嫌だと思う方も多くいると思います。

そのような方でもクレジットカードと同じように使えるのが以下のようなシステムです。

  • デビットカード
    購入と同時に銀行口座から引き落とされるため、銀行口座があれば審査が不要。
  • プリペイドカード
    事前に入金するため、審査は不要。
  • 家族カード
    家族内の別の人が本会員であれば可能。
  • 「LINE Pay」「PayPay」などスマホ決済
    プリペイド式や銀行口座からの引き落としが可能。

この中でも特におすすめなのは「LINE Pay」などのスマホ決済です。Amazonや楽天といったECサイトでも利用でき、債務整理をしている人の中でも利用率が高い傾向にあります。

まとめ

個人再生は返済総額を5分の1から10分の1と大幅に減額し、利用者の返済負担を軽減する手続きです。

任意整理よりも減額幅が大きく、家や車も残すことができるため財産は手放したくないけど借金を大幅に減額したいという人が利用しています。

今読んでいるあなたが借金返済に苦しんでいるなら、生活への負担を最小限にするためにも、まずは現在の借入総額からいくら減額可能なのか、シミュレーションをしてみましょう。

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