信用情報機関とは?ブラックリストに載るってどういうこと?

債務整理をためらわれる理由のひとつに、債務整理をした場合にブラックリストに載ってしまうことが挙げられます。

当記事では、ブラックリストとはどのようなものなのかについて詳しく紹介していきます。

ブラックリストという物は存在しない

しばしばブラックリストに載ると表現されますが、「ブラックリスト」というリストが存在するわけではありません。

債務整理をした人や支払延滞をした人が名簿やデータベースとなっているわけではないのです。

クレジットカードを作ったり、ローンを組んだりするときには、本人を識別する情報やクレジットカードやローンなどの契約内容や支払状況といった信用情報と呼ばれる顧客情報が信用情報機関に登録されます。

一定期間返済を滞ったり、債務整理を行なったりした場合、その情報についても信用情報機関に金融事故の情報として登録されることとなります。

この事故情報が信用情報機関に登録されている状態のことを「ブラックリストに載る」と表現しているのです。

なお、ブラックリストに載った場合、事故情報が信用情報機関に登録された場合であっても、その情報は一生登録され続けるわけではありません。

信用情報機関によって期間に差はあるものの一定期間が過ぎれば削除されます。

どんな場合にブラックリストに載る?

では、どのような場合にブラックリストに載るのでしょうか。

原則としては、借金をして支払うべきものを支払わない場合にブラックリストに載ることとなります。

代表例として、大きく以下の5つのケースが挙げられます。

クレジットカードや消費者金融の返済を怠る

代表例の1つ目がクレジットカードや消費者金融の返済を怠った場合です。

クレジットカードや消費者金融の返済を怠った場合はブラックリストに載ってしまいます。

ただし、一度返済が遅れたらすぐにブラックリストに載るわけではなく、2ヶ月から3ヶ月返済が遅れた場合にブラックリストに載ってしまうと言われています。

携帯電話の本体を分割払いで購入した場合で支払いを滞納したときも、クレジットカード等の返済を怠った場合と同様に、2ヶ月から3ヶ月返済が遅れた場合にブラックリストに載ってしまう可能性があります。

これは、毎月の支払いの中に携帯電話本体の分割払い分が含まれているため、携帯電話の分割払いを滞納したこととなるためです。

そのため、携帯電話本体は支払済みであり、毎月の支払いが利用料金のみとなっている場合は、携帯電話が止まってしまい利用できなくなることはあっても、ブラックリストに載ることはありません。

奨学金についても借金であるため基本的には同様の扱いとなっており、3ヶ月返済が遅れた場合にブラックリストに載ってしまいます。

なお、ブラックリストに載った後に完済し、状況が解消された場合にはブラックリストからは削除されますが、削除には一定期間待つ必要があります。

自己破産や任意整理などの債務整理を行う

代表例の2つ目が自己破産や任意整理などの債務整理を行った場合です。この場合は必ずブラックリストに載ってしまいます。

債務整理の種類にもよりますが、信用情報機関によっては5年から最長10年間ブラックリストに載ったままとなります。

複数のカードやローンに同時に申し込む

代表例の3つ目がクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりする場合に、複数同時に申し込みを行なった場合です。

この場合もブラックリストに載ってしまう可能性があります。

これは、複数の金融機関に同時に借金を申し込んでいるということはお金に困っているとみなされてしまい、返済見込みが低いと思われてしまうためです。

信用情報機関は申し込み状況を把握しているため、仮に審査が通る見込みが少なく、どこか1社だけ通ればいいと考えている場合であっても、複数同時に申し込むのではなく、審査を通したい順に申し込むように注意する必要があります。

クレジットカードの現金化

代表例の4つ目がクレジットカードの現金化を行った場合です。

クレジットカードの現金化は、利用規約違反になることから、ブラックリストに載る可能性があります。

同姓同名の方との間違い

代表例の5つ目は同姓同名の方と間違ってブラックリストに載る場合です。これは、非常に稀なケースではありますが、可能性はゼロではありません。

同姓同名かつ生年月日が一致した場合には、別の方と勘違いされてしまい、ブラックリストに載る可能性があります。

この場合は、信用情報機関に申請することで修正や削除することが可能です。

ブラックリストに載ってしまった場合のデメリット

では、ブラックリストに載ってしまった場合はどのようなデメリットがあるでしょうか。代表的なデメリットとしては3つが挙げられます

クレジットカードの審査に落ちる

代表的なデメリットの1つ目が、クレジットカードの審査に落ちてしまうことです。

クレジット会社は、新規の申し込みがある場合に申込者の返済能力を信用情報機関で審査を行います。

そのため、ブラックリストに載っている場合には返済能力が無いと見做され高い確率で落とされてしまい、クレジットカードを作れなくなってしまうのです。

なお、クレジット会社は取引中の既存顧客についても定期的に信用情報機関で調べるため、ブラックリストに載った場合は、使用中のカードもいずれ使えなくなってしまいます。

ローンが組めない

ブラックリストに載っている場合、前述の通り信用情報機関の審査で落とされる可能性が高いため、新たなローンを組むことができなくなります。

ここでいうローンは、カードローンだけでなく、住宅ローンや自動車ローン、教育ローンなども含みます。

携帯電話の分割購入ができなくなる

ドコモ、au、ソフトバンクといった会社も信用情報機関に加盟しています。

そのため、ブラックリストに載っている場合、分割購入の審査に落とされてしまい、携帯電話本体の分割購入ができなくなってしまいます。

まとめ

原則として、信用情報機関に登録されている情報は削除することができません。

結婚により苗字が変わった場合であっても、原則としてブラックリストに載ったままとなります。

なぜなら、苗字が変わってもクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりする場合には身分証明書を提出することが求められるからです。

そのため、身分証明書から旧姓を特定されてしまいます。

ただし、例外として同姓同名の別人と間違って登録されてしまっている場合など、情報が誤っている場合には申請することで修正や削除することは可能です。

もし信用情報機関に事故情報が登録されてしまう、ブラックリストに載ってしまった場合は、基本的に情報が削除されるまで待つしかありません。

ブラックリストに載ってしまうと上述したようなデメリットがありますが、対処次第では生活にそれほどの不便はありません。

借金で苦しんでいる場合には、ブラックリストに載ることを心配するよりも、債務整理によって借金問題を解決する方が重要です。

弁護士事務所によっては無料相談を受け付けている事務所もあるので、お悩みの方は解決方法を相談してみてはいかがでしょうか。

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